"白紙"

人は、人あるいは自身について自らが記した頁を持っているが、白紙の頁もある。白紙の頁の数は人により異なるが、白紙の頁にかかわる内容を、自らは知るよしがない。ほとんどの人は親しい人や親しくない人あるいは自身についても知っているつもりだ。知っているということは何か。現況と因果関係を推論したことか。推論がなければ当然白紙、推論のうえ共鳴できず存在を容認できない時その頁は白紙、ということか。未熟な推論に拘らず知っているつもりの人は多い。記された文字は幻、実は白紙なのだ。