わたしの好きな詩

映画‟めぐりあう日″を観た。朗読されたアンドレ・ブルトンの詩があまりにすばらしかったので紹介したい。1935年生の8ヶ月の娘オーブ・エレウエに捧げた詩であり1941年離婚している。(アンドレ・ブルトン「狂気の愛」より) 美しい春 君は16才この本を開くだ…

わたしの好きな詩

すばらしい詩を読んだ。 もしもあなたがほんとうはぜんぶうそだとわかったらあなたはそのときふきだします かそれともふかくすくわれますか池井昌樹詩集 遺品もしも より

折笠 美秋

鬣編集部から折笠美秋氏の句集を贈っていただいた。 堪能して読ませて戴いた。作品のいくつかを紹介したい。 北里仰臥滴々/呼辭記 折笠 美秋 ・雪明り死者は夢見ることありや ・我れ病みたれば夢にも雪降る妻ならむ ・涙をお拭き 明日へ 雪明かりの妻よ ・…

グザヴィエ・ドランの映画から 私の家にはドアがない私の家には屋根がない私の家には窓もない雨が降れば 水浸しになる私の家には ドアノブがない私の家には鍵もないたとえ奪おうとしても−何も盗むものはない家は救いの港じゃない家 それは…それは−深くえぐら…

グザヴィエ・ドランの映画から 果てしなく暗い闇わずかな望みも 朽ち果てて誰にも届かない 心の叫びただ神だけが 耳を傾けるどうしようもなく 深い孤独抗う力さえ失うほどに誰にも見えない 涙のしずくただ神だけが 指先でぬぐう永遠に終わらない夜絶望の海に…