ハイブリット工芸

工芸の院生の作品を観た。
陶芸と漆のハイブリッド工芸とのこと。

単一素材で表現できず、ハイブリッドなら表現できる確信的イメージがあるとき、ハイブリッド工芸が成功するのだと思う。
ハイブリッドだから何かが生まれるのではなく、ハイブリッドが技法として予め存在するのではなく、優れたハイブリッド作品は、必然として出現することがある、という事なのだと思う。

イチロー引退会見

むなしくバットが空を切る。屈辱的なアウトに終わっても、イチローの表情は変わらない。むしろ、背筋を伸ばし、胸を張り、悠然とベンチに戻っていく。

「4千の安打を打つには、8千回以上は悔しい思いをしてきた。それと常に向き合ってきた。誇れるとしたら、そこじゃないかな。」

演技論

生い立ちを背景とした主人公は、どのような性格になっていて、その時どのように反応をするのだろう、と役者は考えるのだろうか。小説映画の登場人物あるいは過去の知人の言動を通じ考えるのだろうか。
あるいは、自分がそのような生い立ちであるなら事件のとき自分は必ずこのように反応する、と考えるか。
どちらの演技論が正しいのか。
役者の存在理由とは何か。

教養について

明治44年8月29日生まれの
わたしの父は
教養の無い人は
むぞいと言っていた

父の本棚には
哲学の本と文芸の本が多かった

井上靖丹羽文雄
初めて読んだのは
父の本棚からであった
我流の詩吟を覚えたのも
父の本棚からであった
父は少年の頃
俳句や短歌を投稿し
景品をもらっていた

佳い小説の区分けがつく
佳い演劇の区分けがつく
佳い映画の区分けがつく
佳い芸術の区分けがつく
区分けがつくだけの
素養と素質を有している

時に美術館に行き
時に哲学書を読み
時に詩集を、読んでほしい