判断の発想

些細な判断から重大なリスク判断まで仕事は膨大な判断の集合である。能力とはたんに判断の優劣に過ぎない。

手書き文章のワープロを依頼することがある。文字が乱雑で読めないとき鉛筆のかすれ跡から言葉を妄想する。部分を視るから判断を誤る。文章全体の文脈を考えれば判断を誤ることはない。だから作家は印刷の校正をするとき原稿を視る必要がないのだ。

仕事は、書式のきまった書類に記載するのでない限り、判断の誤りが頻発する。全体を視ようとせず部分にとらわれて判断をするからである。全体に疑問をもち寝てもさめても考える習性が無ければ全体には気が付かない。全体がわからなければ部分は永遠に成立しない。バカの壁である。