大切なことがわからなければわたしには生まれたいみがなかった。おいこみのめりこみおなじようなちのにおいをもとめむすうのちいさな火のてんめつをみていた。

親友がふたりいた。ひとりは25才ビルの屋上から飛びおり、ひとりは昨日初めて電話がかかってきた。ながい間付き合ってくれてありがとうという電話だった。1年前放射線治療をしていた。かれのさいごの油絵はなんかいもえのぐをぬりかさねなんかいも削っていた。はたちのころである。くらい富士山のふもとのちいさな家だった。ひとりは夕張ひとりはわたしとおなじ三陸、ふたりはおさないころ父親にじょうはつされていた。ひとりは父母のはなしをしなかった。わたしが父の話をすると感動した。ひとりはよく母のはなしをした。ふたりがちょうじたころ父がかえった。