詩について

詩について考えることがある。
詩は、一瞬のセンチメンタルとか一瞬の言葉の飛翔ではなく、たとえば朔太郎の詩は何を読んでみても、そこにあるのは朔太郎の寂寥の一貫した方向性である。朔太郎をはなれた一瞬のセンチメンタルも、朔太郎をはなれた一瞬の言葉の飛翔も存在しない。詩はその人の在りようを抜きにしては成立しない。のがれようのない在りように触れたい。