仮出獄

吉村昭という人が書いた小説で「仮出獄」という中編小説があります。
高校の教師が主人公で、浮気をした奥さんを殺して、相手の男を刺したけれど死ななくて、その相手の男のお母さんを焼死させて、無期懲役で刑務所に入って。真面目にやれば仮出獄できることが分かって、16年後に仮出獄をして真面目に一生懸命やるんです、周りから嫌われないように。そうしたら、みんなから勧められてお見合いして結婚して。給料は安いけれど仲睦まじくやって、幸せにやっていたわけです。
ところが旅行に行くにも届け出なければいけないし、常に監視されている。そこで男の妻がどういう風にしたら監視されないようになるかを聞いて回るんです。そうしたら、毎日仏壇に向かって死んだ人を拝んだりすれば監視されないようになるんじゃないか、と言われるんです。そこで妻が仏壇を買って来て、男にも拝みなさいと言うんです。そうしたら男は「私は拝まない、悪いことをやったとは思っていない」って。
そこから諍いが始まって、夫婦喧嘩が始まるんです。結局、男が妻を家の階段から突き落としちゃって、刑務所に戻って行くんですね。
世の中の多くの女性は男がおかしいって思うんでしょうね。